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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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逝きし世の面影
・渡辺 京二
【平凡社】
発売日: 2005-09
参考価格: 1,995 円(税込み)
販売価格: 1,995 円(税込み)
中古価格: 2,370円〜
( 通常3〜4日以内に発送 )
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・渡辺 京二
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カスタマー平均評価: 5
美しい書 (「眉に唾して読むべき」個所があるにせよ)これは美しい書である。
それが美しいのは、すでにそれが失われてしまったものであるからである。文字通り、逝きし面影だからであって、それ以上でも以下でもない。私は、遠い昔に存在した美しい思い出だけが記録された、遠い異国の物語を読むようにそれを読み、ああ私もそんな街を歩いてみたかった、と想う。
今の私の視点は、それを書いた当時の西欧人と同じ様なものかもしれない。
既に社会経済の工業化が進行しつつあり「牧歌的だった〈古き良きイギリス〉が,〈暗くて惨めな〉工場労働を主体とする貧困と犯罪の都市的・工業的社会に変えられてしまった」と感じていた西欧のエリート達が日本に来てみた風景や人々。
おそらく1800年代半ばのロンドンは既にスモッグでおおわれていたのではなかったか。街中に見られる煙といえば、庶民の家から食事の仕度をしているらしいかまどから出る煙しかない当時の日本の街々。澄んだ空気。鮮やかな緑。大きな青い空。
書き手(観察者)にとっては、見るものすべてが新しく、しかし、どことなく懐かしい。
そのような風景は確かにそこにあり、しかし今はどこにもなく、そしてそれはこの先も永遠に取り戻すことのできないものであろうという思い。そしてそれを滅ぼしたのは私たち自身であったという自覚。「現代」に居る私たちは、そこから出発しなければならない、と著者は言っているだけだ。
近代化の成功と引き換えに失ったベルエポックを描く すでに失われた日本のベルエポックを、外国人の目を通して描いています。
気をつけたいのは、著者が強調しているように、これは普遍的な「日本」論、「日本人」論ではないということです。19世紀(江戸末?明治中期)の、特定の時代の日本を摘出しているのです。
さらには、当然あるに違いないダークサイドにはあえてふれず、良き面を中心に描いています。これも著者が強調しているところで、「何々について触れていない!」という批判はお門違いなのです。
この時代、人びとが、いかにゆったりと、足るということを知り、幸せに満ちた生き方をしていたか、著者の全面的な共感とともに、私たちも共感し、おもわず涙がこぼれそうになります。しかし、近代化の成功と引き換えにそれは失わざるを得なかったということで、胸がつまる思いがします。 日本人が気にとめていない日本の良さ この本を読んで、百数十年前の日本の認識ががらりと変わりました。
著者は江戸末期から明治初期に来日した外国人識者の目から、当時の日本人にとってはあたりまえすぎて記録にならなかった庶民の生活の息づかいを浮き彫りにしています。
幸福そうな笑顔、陽気でよく笑う、礼儀正しく親切、おおらかな性、子どもが大切にされている、動物との共生、仕事や生活そのものを楽しむ。こうしたことが、ある一部の地域や階層のみのことではなく、津々浦々、庶民の最下層にまで行き渡っていたことに目を丸くします。
「逝きし世」とは、この輝きに満ちた日本文明が死すであろうことを、西欧文明を持ち込んだ当の外国人識者が、明治初期に既に予見し惜しんでいたということ。墓標として書き残さずにはいられなかったという気持ちがよくわかります。
ところが、読後感は意外に明るいものでした。外の目から見ることで、気にもとめていなかった自分の良さを発見することがありますが、ちょうどそんな感じで、私たちの体の中にまだまだ江戸人の豊かさがあることを見た様な気がします。
文庫としてはかなりボリュームがありますが、証言集みたいなものですから、章ごとに「」部分を拾い読みしていくだけでも要点はつかめます。
常識を覆す良書です。 かつて日本を満たしていた別の文明 冒頭で、強引な通商交渉の為に来日していたペリー(ハリスだったかもしれません)が艦上から美しい風景を眺めながら、来日数日にして煩悶に陥ります。目の前で消え去つて行かうとしてゐる美しい文明。ここに西欧を持ち込むことに義はあるのか。
明治維新前後、多くの西洋人が日本に滞在し、様々な文章を残してゐます。其れを縦横に読み解くことによって、当時の日本の姿を浮き彫りにしてゐくと、今の日本とは連続性の無い一つの文明が現れます。
詳細に言及すれば、著者の誤りや偏見、贔屓があるとは思います。然し乍ら、ある文明が確かに其処にあり、今の価値観とは異なった幸せと美しさがあり、惜しまれるべきものを持っていたという著者の主張は正しいと言わざるを得ません。
もう帰って来ない「逝きし世」。当時の幸せと喜び、特に子供達の平明さを誇りに思います。幸あれ。
この先、折に触れ何度も読み返す事に成ると思ひます。 生きるってなんだろ 著者も述べている通り、異邦人達が好意の色眼鏡を通して見た日本であっても、彼らが強く魅かれた、もしくは自国の文化コードと著しく差異を認めた点こそ、日本の当時の文化を考察する上で重要なポイントだろう、という事なのだが、それが「人々の充足した生活ぶり」だったようだ。
前工業化時代、贅沢品はないけれど、だから日用品を芸術といえる域まで高めていった職人達、山のてっぺんから海まで耕作された田畑、長い唄の合間になされる力仕事、支配者階級(将軍ですら!)非常に質素な着物を着ているくせに、その色柄の趣味が非常に洗練されていた事実。
長らく戦争のない時代であり、工業的な進歩がなかったからこそ、その時代の人々は現代にあるようなストレスや不安から完全に開放されていたように思える。
人口も一定だったから、食物に困るような不安もなく、貧乏ではあるけれど不安もない、これは精神的には非常に楽な生き方だったんだろうなあ。
今の日本が、いや世界の方向性が間違っているとは言いたくないが、しかし本当にこの方向でいいのだろうか、と考えてしまう自分が、当時日本にいた様々な使節団の外国人達と被ってしまうところに何ともいえない感じを受ける。
外人の目を通し、時間軸も越えて自国を見る体験がこんなに面白いんだなあと思える一冊。
喪ったものばかりクローズアップされますが、現代に生きているかつての日本(それを著者は寄木細工に喩えて、ピースは同じでも組みあがっている文明は違うんだ、と言っていますが)を身近に感じられるからこそ、この時間旅行を非常に魅力的にしているとも思えます。
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[ コミック ]
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BLUE DRAGONラルΩグラド 2 (2)
・鷹野 常雄 ・小畑 健
【集英社】
発売日: 2007-07-04
参考価格: 410 円(税込み)
販売価格: 410 円(税込み)
中古価格: 円〜
( 近日発売 予約可 )
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・鷹野 常雄 ・小畑 健
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カスタマー平均評価: 0
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[ ムック ]
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回転寿司「激安ネタ」のカラクリ
・吾妻 博勝
【宝島社】
発売日: 2007-01-12
参考価格: 900 円(税込み)
販売価格: 900 円(税込み)
中古価格: 700円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・吾妻 博勝
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カスタマー平均評価: 5
代用魚は構わない、健康面は許せない!! 回転寿司の安さの原因がここに!
たくさんの代用魚が紹介されています。
ちょっと鮮度の落ちる、つまり死んだ魚も食べている。
奇形魚まで食べている・・・。肉では問題にされているのだが?
おいしく魅せるために添加物や薬品まみれである・・・。これが一番問題。
小さな子どもには食べさせたくないかなと思わせる一冊でした。 必ず目を通してください。 最近巷で回転寿司のほかにお寿司バイキングが流行っています。子どもも連れて行け!と、うるさい今日この頃ですが・・・
本書を読めば、寿司のネタが実にうまく、他のものから代用されたものであることがわかります。28ページ?35ページに、「ファン必読!偽装魚&インチキ代用魚総覧85種」とまとめてあります。この部分を読むだけでも大変役に立ちます。
最近我が家では、自宅で寿司飯を作り、スーパーで買ってきた魚をネタにお寿司を作るようにしています。自分の身は自分で守る時代がやってきています。皆さんもお気をつけ下さい。 最初を読んだだけで くるくる寿司には行きたくなくなります。職場でも回覧すると、好評?です。子や孫の命にもかかわるんですよね、今の自分の食のあり方って・・・・ われわれを取り巻く、よからぬものを‥ あるとき、回転ずしに入ったら、店内全体、何となく消毒くさい臭いがした。
しかし、ちゃんと食べて帰ったのだが、身体のどこかで警報が鳴っていたのだろう。
この本の紹介記事に目が行き、すぐ購入を決めた。
しかし、買いに行ったのだが、ムックのせいかなかなか見つけられない。
店員にきいたら売り切れだという。
何軒か回ってやっと手に入れた。
地方では尚更、手に入りにくいだろう。
出版社の方には、流通を何とかしていただきたい。
東京近郊や地方の都市では特に、回転ずしは家族皆で行く一家団欒の場所、となっているのだから。
さて、内容だが、マグロでなく、アナゴでなく、わけのわからぬ魚を食べさせられるのはまだいい。
美味しければ大したことではない、とわたしは思う。
しかし、色づけ、味付け、薬づけでは困る。
衛生的に問題があるのも困る。
発ガン物質などを使って、健康に影響が出るのはもっと困る。
皆の期待を裏切るような商いをしてはいけない。
地球の温暖化が叫ばれているが、その前に、「食」の分野で人類は滅んでしまうかも知れない。
残念なことに、そのいちばん先頭にいるのは、どうやら、われわれ日本人のようだ。
上質のウィット 蘊蓄の固まりだ。なるほど、目からうろこだ、という要素が、ちりばめられている。暴露ものではあるが、それでいて、例えばもう回転寿司には行きたくないという感覚は生じてこない。題材に対する愛情と、上質のウィットなせる技だろう。
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[ コミック ]
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るろうに剣心完全版ガイドブック剣心皆伝
・和月 伸宏
【集英社】
発売日: 2007-06-04
参考価格: 1,100 円(税込み)
販売価格: 1,100 円(税込み)
中古価格: 680円〜
( 通常3〜4日以内に発送 )
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・和月 伸宏
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カスタマー平均評価: 3.5
少し残念 連載当初から「るろうに剣心」のファンでした。完全版は購入していませんが、
せっかくだから、と思いこの本は購入しました。もしかしたら完全版22巻の
「弥彦の逆刃刀」も収録されているのでは、と楽しみでしたが収録ナシ。
宣伝している程カラーも少ないですし、「剣心秘伝」「剣心華伝」をお持ちの方なら、
わざわざ購入するほどでは・・・?確かに完全版のガイドブックとしては良いかも
しれません。
個人的に、単行本19巻あたりまでの、シャープなラインの作画が好きでしたので、
その後の絵自体が(和月先生曰く「意識して線を柔らかく、キャラの頭身も下げた」)
違和感があって、「皆伝」の書き下ろしの表紙も「ちょっと違う・・・」感が否めません
でした。 おろ? 完全版をまとめた本です。これを読んでる人は完全版を持っていることでしょう。いままで『剣心秘伝』、『剣心華伝』、とまとめた本がでましたが、それを読んだ人でも楽しく読めます。
内容は、キャラ一人ひとりの細かいデータがギッシリ載ってます。例えば十本刀、不二の身長840センチ、体重1280キロ(笑)なんてのも。他にも、完全版の広告や剣心再筆についてなど。
るろ剣最後の本が出て少し寂しい気もします。るろ剣は何度読み返しても楽しめる漫画であり、むしろ読むごとに味が出ると思います。自分にとって最高の漫画でした。
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[ 雑誌 ]
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コミックヨシモト 2007年 7/3号 [雑誌]
【ワニブックス】
発売日: 2007-06-19
参考価格: 320 円(税込み)
販売価格: 円(税込み)
中古価格: 円〜
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カスタマー平均評価: 1
期待もなにも…漫画舐め過ぎ。 いっそのことレイザーラモン住谷が漫画を描けば良いんです。ストーリーテラーはいいから。売れない漫画家を拐かして描かせるやり方は恰かもネットウヨクを対象としたコミックオピニオン撃論と全く同じで、金の臭いを嗅ぎつけたという意図が見え見えです。萌えブームに乗じた萌え漫画、オタクに迎合した趣味系のオタク漫画、今回の傾向は乱発しまくりの隙間産業的で作られたお笑いブームに乗じてます。前置きはボロクソに書きましたが、内容は寒々しいものがあります。すべて悉く評価に値しません。と言うか、漫画の文化に対する冒涜です。 期待はずれ 吉本が、漫画を創刊したというので、少しは期待したのだが、最初から最後までまったく
クスリともできなかった。何のために創刊したのか不明。まったくもって残念。
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[ 単行本 ]
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オーディンスフィア公式ガイドブック
・ファミ通
【アトラス】
発売日: 2007-06
参考価格: 1,680 円(税込み)
販売価格: 1,680 円(税込み)
中古価格: 1,005円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・ファミ通
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カスタマー平均評価: 0
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[ コミック ]
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とめはねっ! 1 (1)
・河合 克敏
【小学館】
発売日: 2007-05-02
参考価格: 530 円(税込み)
販売価格: 530 円(税込み)
中古価格: 195円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・河合 克敏
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カスタマー平均評価: 5
白と黒の文化系エンターテインメント 河合克敏作品は初めて読んだものの、そのテンポの良さ、笑いのセンスに魅了されてしまった。
ガチャピンのような風貌ながらカナダのプリンスエドワード島からやってきたという帰国子女の大江縁(高1・男子)が書道経験0にもかかわらず廃部寸前の書道部に入ってしまう、そこには一癖も二癖もある先輩が…というような設定で物語は進む。
いかにも地味、動きも少ないイメージの書道。
しかし、冒頭の揮毫ではダイナミックな作品に目を奪われてしまうし、書道の基礎的な知識を身近な例をとりながら物語に組み込んだり、1巻から単純だからこそ奥深い書道の世界を垣間見られる。
一方、部室で練習もせずにバランスボールに興じる先輩部員などストーリーの緩急のつけ方がとにかく上手い。
なんだか地味でネクラという書道部への偏見とファッションにうるさい今時の高校生像とのギャップが見事に登場人物に反映されている。
作中に登場する書道作品にも魅了されるけれど、天然・単純・純朴な主人公や部長をはじめとする白をイメージさせる善良なキャラと腹黒い部員たちとのコントラストに引き込まれてしまう。
おそらく2巻に収録される他校書道部との対決は圧巻。
思わず唸らされる展開が用意されており、まさに文化系エンターテインメント。
今後どんな手で楽しませてくれるのか?と期待せずにはいられない。 新鮮な題材に負けない筆力 書道というストイックな(少なくとも素人目には)題材を学園漫画で扱うこと自体が新鮮だし、
成り行きで入部してしまった柔道少女や
先輩部員にいじられながらも素直に努力を続ける男子の存在もとても自然に描かれている。
人間関係もてんこ盛りだけど、破綻なく上手くまとめている技量は見事。
それでいて小さくまとまってはおらず、どの人物も躍動感と魅力にあふれたくせ者ぞろい。
画力・人物造形・ストーリー展開、どれをとっても題材の新しさにもたれかからない
確かな実力がうかがわれる。これからも目が離せない作品。 筆をぎゅっとね。 柔道、競艇、とマイナーな(選手の人すみません)スポーツをさわやかに描いていた作者は、今回もマイナーな書道をテーマに描いている。
帰国子女の大江と柔道部の望月を軸に話は進み、ひょんなことから書道に関わっていくとこに・・・。やたらえらそうな先輩の加茂や策士の三輪など、河合作品独特のキャラが今回も目白押し。書道をテーマにさわやかに面白く描いているのは、さすが河合克敏。不思議なリズムで進む河合節は、今回も健在です。また、部員の少ない部活の話ですかと突っ込んではいけません。
「これから」が気になる数少ない漫画です。 河合克敏ファン以外にも 個性的なキャラクターに、分かりやすいストーリー。
少年漫画の常道を踏み外さず、相変わらず、ちょっとマイナーな脇道を走っています。
書道という地味なネタに得意の柔道を少し絡めつつ、アクティブな仕上がりになっていて、とても楽しめました。
あと今までよりほんの少しお色気を意識している気がする。
――なんというか、がんばれ河合さん。 もう一度部活に参加したくなってきた ある意味久米田漫画と同様、マニアックな層に愛されている河合克敏の最新作はテーマが書道です。毎度の事ながらマイナーな題材で何年続くのだろうと心配になります。で本作は相変わらず初期設定や脇役を固めるキャラ達が美少女ばかりだし、アクがつよい性格揃いなのでネタに困らずテンポよく話が進みリズミカルに最後まで読めます。雰囲気としては「帯ギュ!!」の初期の大河なのに一話完結な頃に近く、書道に興味ない層にも受けが良さそうな気がします。「帯ギュ!!」から読み続けている自分には、今作の加茂ちゃんと「帯ギュ!!」のサイトーくんの顔が同じなのに性格が全然違う所とか壺にはまります。一連の河合作品を知らない人には普通の高校部活のノリが気に入ると思いますので、一度手に取ってみる事をお薦めします。
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[ コミック ]
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SILVER DIAMOND(11)
・杉浦 志保
【冬水社】
発売日: 2007-05-20
参考価格: 550 円(税込み)
販売価格: 550 円(税込み)
中古価格: 400円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・杉浦 志保
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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差がつく読書
・樋口 裕一
【角川書店】
発売日: 2007-06
参考価格: 720 円(税込み)
販売価格: 720 円(税込み)
中古価格: 400円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
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・樋口 裕一
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カスタマー平均評価: 0
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[ コミック ]
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ジパング 30 (30)
・かわぐち かいじ
【講談社】
発売日: 2007-07-23
参考価格: 540 円(税込み)
販売価格: 540 円(税込み)
中古価格: 円〜
( 近日発売 予約可 )
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・かわぐち かいじ
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カスタマー平均評価: 0
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