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[ コミック ]
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砂時計 (8)
・芦原 妃名子
【小学館】
発売日: 2005-12-20
参考価格: 410 円(税込み)
販売価格: 410 円(税込み)
中古価格: 100円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・芦原 妃名子
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カスタマー平均評価: 4.5
やっぱり、終章を描いてくれて良かった ドラマが話題なので手持ちのコミックを読み返してみて、気付いたこと。
第1話目の副題が「12歳・祈り」で、
終章の1つ前の話が「26歳・祈り」。
作者的にはこの話が最終回のつもりで描いたらしいので、
最初と最後が同じ副題だったのだ(・・・みんな気付いてた?)。
12歳の杏と26歳の杏、2つの“祈り”の違い。
・・・読み返してたら、また切なくなってきた。 白馬の王子様 「こんなハッピーエンドは物足りない」と言う意見が多くありますが、私は逆に、「ひと言に幸せといっても人それぞれの幸せの形がある。別々に生きていくことも幸福の一つの形。主人公は一人で前向きに歩き続ける…」という、90年代のTVドラマ・コミックにありがちなラスト(「想い出に変わるまで」系)、にずっと食傷気味だったのでこの終結が新鮮でした。
作者としては、初恋を実らせない方が描きやすい(簡単な)エンディングだったのではないでしょうか。読者からの反応はそちらの方が良いだろう、と予想もしていたことでしょう。そこを敢えてハッピーエンドにした作者と担当編集者の勇気に拍手します。
かくいう私も、ティーンエイジャーや20代の頃ならハッピーエンドは望まなかったでしょうが、歳をとるごとに「どんなにごまかしても結局は感情に正直に貪欲にしか生きられないのが人間」と悟り、「まあ随分まどろっこしかったが、このラストは至極当然だな」というのが率直な感想です(笑)。同じ意味で言えば、講談社のコミック「くじらの親子」はラストが「砂時計」と対称的で、言ってみれば「主人公は藤君を選んで生きていく」訳ですが、これもなるほど、と納得した終わり方でした。
ちなみに夫の感想は「少女漫画の基本は、やっぱり“白馬の王子様”なんだなー。ありえねえ。けどまあ、なかなか面白かったよ」とのこと。
30代夫婦には楽しい娯楽作品でした。
マンガもたまに読むたび元気が出ますね。 漫画だからこそ とっても重いテーマの作品で、母親の自殺や大悟との別れ・主人公の自殺未遂など、回がますごとに痛くて切なくて…(泣)
だからこそ、この8巻「26歳冬・祈り」での杏の「がんばれ、あたし」という台詞はとても心打たれました。
今は、つらい時や逃げ出したい時「がんばれ、あたし」の場面が頭に浮かびます。そして、頑張ろうって思えるんです。
人間の、しかも主人公である杏の嫌な弱い部分もこんなに、きちんと描いているからこそ共感できたんだと思います。
本編はこの8巻で終わりですが、切なくて苦しい、けれど純粋な初恋がどんな結末を迎えたのか、是非読んで頂きたいです。
あと、ドラマは原作とはちょっとちがった展開なので微妙…原作あんまり変えないで欲しいなぁ… 涙が止まらない・・・ 砂時計に出てくる言葉は私を強くしてくれます。
最終章の8巻では、もう涙が止まりませんでした。・・・
最後の結末にほっとしました。 作者の優しさを感じた 8巻には「26歳冬・祈り」「砂時計・最終章」の2つの物語が収められており、「砂時計」の本編はこの巻で結末を迎えます。
「26歳冬・祈り」は、作者の言葉を借りれば「私の中では最終回みたいな認識」の話で、たいへんに力の入った作品です。とても重い話ですが、主人公の水瀬杏が自分の母親について悟ったこと、そして物語の最後にとった行動には心打たれ、何度も考えさせられました。私個人としては、どちらも尊いと思いますし、杏がその後の人生を生きていくうえでの基盤になるのではないかと考えたりします。
「砂時計・最終章」は最終章とはいえ、「26歳冬・祈り」の後日談といった印象の話です。そしておそらく、この話の内容には賛否両論があるのではないかと思います。読んでみれば分かると思いますが、多少強引な展開なので不満を感じる人がいるのも無理はないのかもしれません。でも、私はこの結末でよかったと思いました。
私は「26歳冬・祈り」を読み終ったあと、杏のその後の人生、彼女の幸福について考えさせられました。そしていろんな想像をしたのですが、こうだったらいいのにと考えていた結末の1つが実際に「砂時計・最終章」のなかにあった、それが物語性の云々以前に素直に嬉しかったのです。それに、「26歳冬・祈り」の最後の行動なしには、杏はあのような結末を迎えられなかっただろうとも思います。
作品全体を俯瞰して、私は作者の登場人物に対する掘り下げの努力に深い敬意を表したいと思います。読み進むほどに登場人物の魅力が増し、心打たれる度合いの高まる作品でした。そして「砂時計・最終章」のような結末を用意してくれた優しさも嬉しかったです。
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[ 雑誌 ]
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Newtype (ニュータイプ) 2007年 06月号 [雑誌]
【角川書店】
発売日: 2007-05-10
参考価格: 590 円(税込み)
販売価格: 590 円(税込み)
中古価格: 400円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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カスタマー平均評価: 5
ギアス大プッシュ! 超特大別冊というだけはある、本誌と同じサイズのコードギアス別冊付録。
2006.7月号からNTに掲載された全記事が掲載されているこの付録は感激もの!
そして、24,25話の先行上映会の応募券付き!
なんと来月号にはコードギアスのドラマCDが!
ドラマCDは今月号の巻末のコードギアス小説「僕らの日々」の続きになるそうなので、買って損はないと思う。
他にもグレンラガンの設定資料には、キャラクターだけでなくガンメンのものも多々。
しかも、カラーなところがなんとも嬉しいところ。
まるまるコードギアス もはや小冊子どころではなく、本誌と同じ大きさの付録として纏まっております。あとは、いらんのですかー!一体どっちが付録?ガイナオリジナルアニメのグレンラガン特集組んでますが、キャラ説明がされていて親切。
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[ 単行本 ]
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はじめての妊娠・出産安心マタニティブック―お腹の赤ちゃんの成長が毎日わかる!
・A.Christine Harris ・竹内 正人
【永岡書店】
発売日: 2006-01
参考価格: 1,890 円(税込み)
販売価格: 1,890 円(税込み)
中古価格: 1,390円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・A.Christine Harris ・竹内 正人
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カスタマー平均評価: 5
出産経験のある方にもオススメ! 妊娠が分かる前から、お腹の中での変化が毎日詳しく書かれていますよ!気をつけることや辛い時期の乗り越え方などが書かれていて、二子目を考えている私も勉強になる点が多いので購入して大満足です。毎日の項目を読むのも楽しみですが、日記のようにコメントが入れられるような部分もあるので、妊娠したら記入して子供が大きくなった時にプレゼントするのも良いですね☆本も丈夫で何ヶ月も使用しても型崩れの心配もないと思いますよ。 毎日毎日がわかります! お腹にいる子供の今日の成長
そしてママの体の今日の変化
ママの心の今日の変化など 本当に他の本や病院では手に入らない
情報が満載!!
毎日毎日その日その日を就寝前にパパと読んで すごく至福の一冊!
日記も書き込めるし、さらにとっても役にたつアドバイスも満載で
妊娠生活がどんなに この本のお陰で充実したものになり
産まれてくる子どもの宝ものにもなります。
体調が悪いとき、調子がいいとき、何が足りなくて
自分の体に何がおこっているのか本当に良くわかる本です。
妊娠がわかったら 是非友達にはプレゼントしたい1冊です!
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[ コミック ]
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遊びじゃないの
・桜賀 めい
【芳文社】
発売日: 2007-06-29
参考価格: 590 円(税込み)
販売価格: 590 円(税込み)
中古価格: 円〜
( 近日発売 予約可 )
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・桜賀 めい
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カスタマー平均評価: 0
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[ コミック ]
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キラメキ銀河町商店街 3 (3)
・ふじもと ゆうき
【白泉社】
発売日: 2007-06-19
参考価格: 410 円(税込み)
販売価格: 410 円(税込み)
中古価格: 60円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・ふじもと ゆうき
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カスタマー平均評価: 5
非常に満足です。 待ちに待った第3巻。期待を裏切らずとてもとても面白くてほんわかして切なくてキュンとくるいい話しばかりでした。
今回はミケとクロ以外のメンバーにもスポットライトが当たって、それがまた6人の深い絆を感じる事の出来るお話しでとても感動しました。
あとちょっとビックリ?な事実も発覚して(サトの好きな人?)、これからどんどん面白くなりそうな予感大です。
ミケが告白されたりクロがやきもち焼いたり、これまでよりも若干恋愛色が強くなってきててそれがすごく良いです。
そして相変わらずクロがカッコいい。チビ(笑)でも思わず惚れそうになりますよ?。笑いあり、感動あり、胸キュンありの3巻は本当にお勧めです。
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[ コミック ]
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砂時計 (7)
・芦原 妃名子
【小学館】
発売日: 2005-08-26
参考価格: 410 円(税込み)
販売価格: 410 円(税込み)
中古価格: 270円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・芦原 妃名子
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カスタマー平均評価: 5
もぅ感動!!やばいぐらい泣きました 私はあんまり涙もろくナイんですが、もぅホントウにメッチャ泣きました。大吾と杏の切ない思いがとても表れていて、杏のチョットたよれない思いと、大吾の男前な思いがとてもいいです(*^。^*)これは、絶対買った方がいいですよ!!これで、泣かない人は(多分)いないと思います。 恋をしてる人にはもってこいのマンガだと思います!! 再会そして 同窓会の知らせを受け取った杏は島根に帰る。
大悟と再会し、自分の気持ち、後悔していることを大悟に伝えられた杏。
ところが大悟の答えは・・・?!
号泣しちゃいました。
杏は二度とみっともない泣き方はしない、自力で立てる女になろうと心に決め26歳になる・・・
しかもこの巻で新しい恋が始まり人生の転機を迎える・・・。 決別、そして出逢い…。しかし?! 「砂時計」に乗せて紡がれる、感動と共感を呼ぶ長編読みきりシリーズ。
「過去・現在・未来」を繋ぐ、「せつない」系の純愛物語です。
第7巻には「20歳冬・泣き砂」「26歳冬・泡沫」の2編が収録されています。
「20歳冬・泣き砂」は、杏と大悟の別れの日から3年後が舞台。
短大生になった杏のもとへ同窓会の通知が届きます。
杏が同窓会へ行く決意をするまでの心の揺れや葛藤が切なくて、とても共感します。
そして、ついに再会した2人。
杏は大悟に今の自分の正直な気持ち・想いを打ち明けますが、大悟が出した答えとは…?!
2人が選んだ道は、あまりにも切なくて辛くて読んでいて涙が止まりませんでした。
お互いの気持ちが痛いくらい伝わってきて、心を激しく揺り動かされてしまいます。
その台詞・言葉のひとつひとつが心に突き刺さってくるかのようでした。
「26歳冬・泡沫」はそれから6年後、社会人になった杏に新しい恋の訪れが。
1巻の「12歳冬・祈り」の冒頭で描かれていた杏の「将来」がここでついに明かされます!
大悟との別れから6年、初めて「大悟じゃなくてもいい」と思えた男性。
しかし、そんな杏に何とも皮肉な過酷な運命が降りかかり…?!
この予想外の展開に、またまた涙が止まりません!!
先の展開が全く予想できず、続きが気になって仕方ありません。
こんなにも切なくて先が読めない漫画は、この作品以外は今のところ思いつきません。
みなさんもぜひ、読んでみてください。涙なしには読めません!
ずっと心に残りつづける「名作」です。オススメします!
こんなにせつない漫画見たことない! 20〜26歳までのお話です。 杏、大悟、藤 それぞれ別の道を歩んでいる感じです。 何年たっても、大悟への思いを断ち切れない杏の気持ちがとてもせつないです。 私が、一番せつなかったのは、杏のお友達みっちょんでした。 「26歳冬 泡沫」の冒頭のみっちょんの言葉がすごくせつなくて涙を 流してしまいました。 1巻の冒頭の部分まで時間が流れ、いよいよクライマックスです。 杏と大悟は最終的にどうなってしまうのか、気になって気になって次の巻が 待ちきれません!! 砂時計7は最高☆☆ 今日発売日@日遅れで買ってソッコー読みました!!! なんか以外な展開ばっかりで…すっかり大人になってしまって、今回は20歳冬と26歳冬の話でした。多分8巻が最後になると思われます…。 杏はもう短大生になっていました。1巻のはじめに出てきた『ちーc』が結構でてきます!!楓さんと杏パパの子供さんでした☆杏と仲良くしていて、これがまたかわいいです↑大吾と再会したりもします。最後らへんは杏がどんどん疲れていきます…お母さんに連れられていくように本当に危なくなります!!!え?!みたぃな…とにかく展開がすごぃです!!! 友達にも、お母さんにも、姉妹にも読ませるべきです!!みんなで読んで涙を流しましょう!!!
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[ コミック ]
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大人気。
・鹿乃 しうこ
【マガジン・マガジン】
発売日: 2007-01-31
参考価格: 680 円(税込み)
販売価格: 680 円(税込み)
中古価格: 400円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・鹿乃 しうこ
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カスタマー平均評価: 5
すごいです。 中野さんと靖さんのエロい顔と悲しくて純粋で必死な感じがグッときます。
私はボーイズラブは基本的にあんまりすきじゃないですがこれは絶対にお勧めです。
「可愛気。」から読むとはまり込みます。
プラス鳶の衣装がなかなか素敵です♪続編希望です。
何回読んでも泣きます!! まじヤバイ!!本当にヤバイ!!この言葉にすべてが集約されます!!これ以上の本に自分はまだ出会えていません!!ぶっちゃけて、このジャンルが苦手な人にも読んでもらいたいくらいです♪鹿乃さんの作品は全て本当に『全て』当たりですが、この作品はその中でもNO,1です!もし悩んでる方が居るなら『生意気』『可愛気』と一緒に是非!是非!読んでみてください★ はまりました 鹿乃しうこさん、初めて読みましたが、とてもはまりました。
「可愛気」からのガテンシリーズですが、この作家さんの書く筋肉はセクシーですね♪
ガテンシリーズではこの「大人気」が一番よかったです。
ラブラブありの修羅場ありのてんこもりです。
ぜひ、読んでいただきたいです!! 素晴らしい 中野は私の中で世界一の受キャラです。
孤独で美しく、男らしい。荒っぽいけど繊細。そして可愛過ぎます。
身長183cm同士という設定もいい。目白は中野の前でだけヘタレで、
中野はヤってる最中のデレ具合が自然で好感持てます。
2人のそれぞれの立場の心情も丁寧に描写してあります。
文句無しでオススメです。 最強ツンデレ☆ 鹿乃先生の作品、どれも好きなんですが、今回の目白×中野はその中でも特に好きです。『可愛気』からの続きですが、中野の過去が収録されていて、かなり切ないです。絵は最高にうまいし、キャラ、特に中野がとにかく愛しい。買って大満足でした♪
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[ 大型本 ]
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シャーク―海の怪獣たち
・ロバート サブダ ・M. ラインハート
【大日本絵画】
発売日: 2006-09
参考価格: 3,990 円(税込み)
販売価格: 3,990 円(税込み)
中古価格: 3,549円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・ロバート サブダ ・M. ラインハート
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カスタマー平均評価: 5
やっぱり 大迫力 期待通り (^o^) やっと手に入りました。日本語版が!今ならまだ手に入りますよ。いろいろなWEB書店を検索してみましょう。SHARKS の 題名通り いちおしは、サメ。恐竜時代のT-REXと同じく大迫力で、期待は裏切りません(^o^)(^^;)。エンサイクロペディアシリーズも集めてしまいそうです。
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[ 新書 ]
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新聞社―破綻したビジネスモデル
・河内 孝
【新潮社】
発売日: 2007-03
参考価格: 735 円(税込み)
販売価格: 735 円(税込み)
中古価格: 650円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・河内 孝
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カスタマー平均評価: 3.5
読む価値なし 新聞社のビジネスモデルが破綻したといっているのではなくて、毎日新聞のビジネスモデルが破綻していると言っているに過ぎない。その毎日新聞の元役員である著者が本書で提示している破綻回避策というのが中日新聞、産経新聞との地域割り連合というのだから、ただただ呆れてしまう。たとえば産経新聞の読者が、ある日から配達する新聞が毎日新聞に変わりました言われて、素直に毎日新聞を購読し続けるなどと、著者は本当に思っているのだろうか? 新聞の読者を、主義も主張も持たない情報の受け手であるかのように見下して書いたトンデモ本の一つだと思う。他の本を読みましょう。 結局は会社人間 販売店の仕組みなんかは面白くて読んだけど、各業種でもありがちな慣行なんだよなあ。「社会の公器たるものが」という思い入れは分かるけど、世の中無駄なことや割り切れないことでいっぱい。無駄や借金があるから産業が成り立つのではないか。
特に、毎日・産経・東京(中日)連合構想については、毎日かわいさの身勝手な提言としか思えない。中盤でぐじゃぐじゃと日本のテレビ局が多すぎることを嘆きながら「新聞が朝日と読売の2系列になるのは悪い」というのも「単に毎日がジリ貧になるからでしょ?」といいたくなる。
そもそも、毎日と組んでも産経、中日ともメリットはない。産経はさすがに編集スタンスが違いすぎるうえ、事実上東京と大阪の地方紙的立場からは毎日と販売・印刷協力してもメリットはない。中日に至っては、すでに強固なブロック紙三社連合(中日と北海道新聞と西日本新聞)を組んでいて、毎日がのこのこ割り込むのは無理だろう。そもそも、ブロック紙、地方紙からみれば、全国紙で朝日・読売に大きく差をつけられた毎日が、両紙と対峙したいために「うちは地方紙の味方だよ」といって利用したいのがみえみえだ。三社連合からみれば「分かった。提携するから、毎日は名古屋・札幌・福岡は撤退してください。その後に毎日の編集部門を吸収してあげます」というのではないか。毎日としては本書にあるように「見損なうな。うちは莫大な資産を持ってる。それを食いつぶしてもいいんだ」と意地を張って交渉は決裂するだろう。
これが新聞業界だから高邁な思想連合のように思えるが、銀行業界に置き換えたらどうだろう? 三菱東京UFJと三井住友の攻勢で、仮にみずほがジリ貧になったとして、りそなや横浜銀行、その他有力地銀に「三菱と三井住友に対抗する第三極として大同団結しよう」といいだしたら、うさんくささしか残らない。(各銀行の方には甚だ失礼な例えですいません) 新聞記者は社長になるべからず 北海道の某新聞社の営業に20年以上勤務し、その経営のいい加減さに呆れて退職した私とってみれば本書も「エリート新聞記者の戯言」としか思えぬ。販売店と新聞社の爛れた関係、クライアントと広告代理店と新聞社の常人では理解できないあり方について告発するつもりはないがとどのつまりは理想論を振りかざして見てみぬふりをする新聞記者上がりの幹部連中に問題がある。金と経営について無知な著者のような人間が経営幹部である以上、新聞などというアナクロマスコミュニケーションに未来などある筈がない。あくまで架空の数字(部数や売り上げ)を計上することに腐心している新聞社の現状は架空の視聴率に踊らされているTV業界や出鱈目な部数に振り回されている出版業界と五十歩百歩だ。「新聞に未来はあるのか」ある、と少しでも思っていたら20年以上勤めた会社を辞めたりはしない。重要なことは本書の終わりで著者が語っているとおり、「記者上がりを社長にしないこと」それに尽きる。 次作は生の事実を 毎日、産経、中日の三社連携案など、面白く読んだ。他の読者が挙げていない点を指摘しておきたい。
著者が毎日新聞社の常務取締役を退任した理由があとがきに書かれているのだが、奥歯に物が挟まったような書きかたでよくわからないのだ。毎日新聞社内で販売に関する新たな改革案を提示し、激しい抵抗に逢い挫折したようだが、詳細は不明だ。著者は冒頭で本書は暴露本でも内部告発でもない、としているのだが、やはり著者が直面した事実こそが、一般論よりもはるかに面白い部分ではなかったか、との思いはぬぐえないのだ。いわばマグロのトロだけ食い逃したような気持ち。
関係者に迷惑をかけたくない、という気持ちはわかるが、それでは結局あたりさわりのないことしか書けないマスメディアと同じではないか。本書で著者は新聞社の販売局は伏魔殿といわれていると書いている。時期を置いて、今度は伏魔殿とぶつかった生の事実を語って欲しい。 新聞生き残りに必要なのは自らの矛盾を正すこと メディア企業の経営実態というのは、お互い突かれたくない矛盾を抱えるがゆえにほとんど報じられることはない。本書は新聞社の矛盾だらけの経営実態と、著者なりの解決案を示している。
まず改めて驚くのは販売店と新聞社の爛れた関係だ。「押紙」という販売部数の大幅な水増しなど知識として知ってはいたが、本社からの補助金や折り込み広告の売上増などで吸収したり、販売店と本社の関係はもはや癒着しきっていて、「改善」や「正常化」などという生易しい言葉では済まないほど、もはや身動きすらとれない関係ではないかと感じさせる。
新聞社とテレビ局の関係への指摘も示唆に富んでいた。特にテレビ局と新聞社が系列化することで相互批判がなくなって改善の機会を逸するというのは傾聴に値する。新規参入を排除し護送船団を必死で守り抜くテレビ局の経営陣、そして新聞販売店の実態など、相互の事業基盤が抱える問題点を温存することになった。お互い、自分の高給を実現する仕組みの矛盾は最も痛いところだろう。
また、新聞社のネット戦略についても触れている。ネットでの記事有料化に向かったウォールストリート・ジャーナル、一部有料化のニューヨークタイムズ、そして無料配信で広告収入に頼ったワシントンポスト。最も成功していると思われるウォールストリート・ジャーナルでも年間60億程度で総売上の数%に過ぎないという実態にも言及している。
読者でも情報発信を可能にしたインターネットによる超・情報供給過多の時代。そこでは、自らの胡散臭さや振る舞いは当然のように白日の下に晒される。読者と書き手の垣根すらなくなりつつある大競争時代を生き抜くには、事業基盤や取材手法など単なる言葉だけではない、自らの振る舞いをも含めた「言論」でなくては、もはや見向きもされないだろうし、それは既に現実となりつつある。
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[ 雑誌 ]
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桃姫 2007年 07月号 [雑誌]
【富士美出版】
発売日: 2007-06-05
参考価格: 700 円(税込み)
販売価格: 700 円(税込み)
中古価格: 980円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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カスタマー平均評価: 0
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